実体験レポート
私のラヴィはフィンランド帰り
7.訪問客
私達がサマーコテッジに滞在中、いろいろな人の訪問がありました。もちろん、薪サウナを楽しみ、バーベキューをビールと一緒に食し、暖炉の前でコニャックを飲むために...フィンランド人は、本当に良くお酒を飲むものです。お酒を飲むために、いろいろな理由をつけて集まっているといっても過言ではありません。
その日も、二人の訪問客を迎える予定でした。ラヴィと私はお留守番。ボールやフリスビーを投げて遊んだり、島の林の中を散策したりしていました。
と、その時、ラヴィの耳がアンテナのように動き、超スピードで走っていくではないですか。私は、何事が起こったのかと思い、私もラヴィの走り去ったほうに走っていきました。
ラヴィは、ほとんど人に吠える事はありません。東京では、千鳥足の人、ホームレスの人、バイクのヘルメットをかぶった人、消防士さん・・・・いずれにしろ、”普通のみなりの人”とは少し違った人にだけ吠えるのです。それも、一声二声....
サマーコテッジに話を戻すと・・・。
ラヴィの走り去ったほうから、すさまじい勢いでラヴィが吠えているのが聞こえます。どうしたのだろうと思ったら、豆粒のような大きさにしか見えない距離で、訪問客を乗せてこちらに向かってくるボートに吠えているではありませんか・・・。
全く”番犬”の役割を果たさない犬かと思っていたら、まんざらそうでもないようです。東京と違い、ラヴィがどれだけ吠えても誰に迷惑をかけることのない島で、”ラヴィはどうするのだろう・・・・”と好きなだけ吠えさせておきました。
そうこうしているうちに、ボートが、ボートからの声が聞こえるくらいの距離に近づいてきました。それまで、吠えつづけていたラヴィは、そのボートから“ラヴィ!!“と彼女を呼ぶ声を聞いた瞬間、ウォンウォンと威嚇の声を張り上げていたラヴィは、一瞬に”クウーンクウーン”と声色を変え、島の一番端まで走っていき、ボートを見つめていたと思ったら、“ドボーン”。ボートに向かって、驀進していったのです。結局、ボートを“自分の”テリトリーである島に泳いで迎えに行った形になりました。
二人の訪問客が来たおかげで、ラヴィのいつもの食事に、肉汁のたっぷり残った肉と、肉の骨にありつく事ができ、きっと”訪問客がこの島に来るのはいいこと・・・”と頭に焼き付けたに違いありません。
でもラヴィが島に残り、訪問客を泳いで迎えに行ったのは、その時だけになります。あとの訪問客は、ラヴィがボートの”上”で先導をし、”島に招き入れる”ということにしました。
訪問客が来ると、食事が豪華になると頭に焼き付けたラヴィが、単に自分達のいる島を通過していく全てのボートを迎えに行っても困る。それに、凍りつきそうな湖、いくらラヴィといえども、いつ足が吊って・・・・、ということになりかねるか分からない。自然の怖さは、誰にも想像がつきませんからね。
次回予告: 8.焚き火
お楽しみに。☆
Written by MOTOM
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