1999/05/01~03 尾瀬スキー(御池~燧ヶ岳、燧裏林道~三條の滝)

on 1999-05-01 | Tags: 宿泊, 福島, 車, 雪山

今冬はずっとミラノにいて1度もスキーに行けなかった私(と、Amie)。 シーズン最終になって、遅ればせながら私たちにもようやくスキーシーズンが到来した。 ここ数年恒例となっている燧ヶ岳でのスキーである。

燧ヶ岳は登りが長くてハードなので、昨年は、私と、まだ4ヶ月に満たない子犬だったAmieとは、山頂の滑って楽しい大斜面まで至らずに、途中の熊代田代でお昼寝だった。 でも、今年はAmieもぴちぴちの1歳4ヶ月。 飼い主は最初から雪山につきあわせる下心で、昨夏から冬にかけて、体力をつけさせるよう体育会系モードで励んできた。

4/30の夜に出発して、おん君、私、Amieの総勢2人と1匹はキャンピングカーで、うねうねの山道を御池まで移動。

夜中の移動疲れで、翌朝は、外はぴかぴかの晴天だというのに7時半過ぎまで寝ていた(あ~もったいない、けど睡魔には勝てた試しがないのよね)。 起きて朝食を食べて8時半。 車から出てみると、御池の駐車場は似たような人たちが思い思いにテントを張って、春山スキー特有ののんびり気分が漂っている。 大半の人はもう山に入っている時間だけれど、まだ準備中のグループも結構いて、トイレに連れ出したAmieが、行き帰りにそうしたグループの所に寄り道して廻るので、私はAmieを呼び戻すのに大忙し。

雲一つない好天気で、本来ならば燧ヶ岳を滑りたいところなのだけれど、今から準備していたら9時を回ってしまうので、この日は燧ヶ岳を諦め、燧裏林道をしばらく上がった所にある上田代まで、長靴でピクニックにすることにした。

今回、Amieには犬用リュックをつけさせた。 中には彼女のおやつと、500mlペットボトルに半分弱の水、あと軍手を一組。 最初からあまり重たいものを持たせても腰にきそうで心配だったので、荷物はちょっぴりにしたつもりである。 Amieは、滅多に貰えないゴンゴン・ゴン太のチーズ味ささみジャーキーにつられて、意外とすんなり犬用リュックをつけさせてくれた。 真っ黒なAmieに、アーミー・グリーンのリュックが映えて、一人前のフィールド犬に見える(Amieちゃん格好いい!)。

出発。
Amie、雪を見て、いきなり爆発。 所かまわず走り回って、登ってみたり降りてみたり、雪面に身体ゴロゴロ、もう大変なはしゃぎようなんである。 私たちが歩く距離の4~5倍はかけずり回っていたと思う。 でも、昨年後半にさんざんロングリードで訓練した成果か(あるいはAmieが少し大人になった証拠か)、去年来たときより私たちから離れる距離がずっと短くなったような印象を受けて嬉しかった。

ところがところが、である。 Amieは雪に喜び、私たちはAmieの成長ぶりを喜び...とそこまでは良かったのだが、この日ちょっと対外的に困っちゃう場面が何度かあった。 森の向こうから見知らぬ人が来ると、ものすごい剣幕で吠えに行くのである。 どういう基準があるのか知らないが、会う人全てにではなく、ある特定の人に。

もちろん、いきなりノーリードの大型犬に吠えつかれた人はたまったもんじゃない。 中には「私も犬を飼っているから大丈夫だよ」と言ってくれる人もいるけれど、良い気はしないはずだ。 私たちは、Amieが臆病な性格で、怖くて吠えていること、攻撃性はなくて、まず間違いなく手出しはしないことを知っている。 けれど、そんなこと余所の人にとってみれば知ったこっちゃぁないし、第一コレでは犬を自由にさせておく資格なんかないと思うから大変なのだ。

以前は向こうから来る人影を私の方が先に見つけて、すかさずリードをつけていた。 今回ノーリードのままで、Amieが吹っ飛んでいくのを許していた私が全面的に悪いのだけれど、Amieはずいぶんミラノで人慣れしたと思っていたし、遠くにも行かないし、イタリアでノーリードで歩き回るのが普通になっていて、かつ周囲もそれを容認してくれたのに慣れきっていて、今回はちょっと気が緩んでいたためにしでかした大失敗。 まるっきり自由にさせるには、まだ少し時期が早かったみたい。

怖い思いをした皆さん、本当にごめんなさい m(_ _)m
ただ言い訳をさせて貰えるならば、Amieがいつの日か「勝手に吹っ飛んで行ってはいけない」ということを理解すると信じつつ、その度にきつく叱っていたつもりです。 ....でも、修行中の犬だからと、赤の他人にそれを容認してよ、というのは甘ったれた考えなのかな、やっぱり。 犬も生き物。すんなりマニュアル通りにはいかなくて、なかなか大変だなぁ。

さて、気を取り直して話を続けることにします。

5月初旬の上田代は、まだ広~い雪原。 私たちはその雪原のド真ん中でお昼ご飯にした。 広々していて、うんと気持ちがいい。 火を使うので、いつものようにAmieはちょっと離れたところに係留して、彼女自身がリュックで運んできたおやつを与える。 Amieのリュックが軽くなった分、帰りはゴミ運搬係になって貰っちゃった。 ゴミって軽いけどかさばるから...犬用リュックって(Amieって)便利だわ、ホホホホ。

この日はのんびり雪原散策して、それでも初日ということもあって適度に疲れて車に戻った。 車中でお昼寝のあと、空いている駐車場でAmie相手にしばしサッカータイム。 お腹もすいて、なんと5時頃夕飯を食べて、7時には就寝。 こうして、全然おつむ(頭)を使わない1日が暮れた(休みの日はいつもこうですが...)。

翌2日、昨日ほどじゃないけど、とにかく晴れ。 5時半に目が覚めて7時前に車を出発し燧ヶ岳を目指す。 去年は雪不足でさんざんだったけれど、今年は例年並みに雪があり、燧ヶ岳参りも3年目に入ってコース選びも上手になってきたためか、いくらか登りも楽だった。 Amieは相変わらず元気ではしゃぎ回っている。

登りだして程なく、Amieに負けないくらい真っ黒のミニチュアプードル(トイ?)を連れて登っている男性に出会った。 Amieはプードル君に近づいてみたものの、彼の「ワンワン」の2言であえなく退散。 Amieと比べると格段におチビさんのプードル君だけれど、飼い主さんのお供で彼も山頂まで登るのかしら? ふぅ~ん、確かにプードルって元々は鳥獣犬だっていうからフィールドを駆け回る犬種だったはずだし、連れていくつもりなら何でもありなのねぇ。 何となくお座敷犬のイメージのあった黒い貴公子君に、意外に骨っぽいところを見いだして、私にとっては新鮮な驚きであった。

その後も何組みかのパーティと前後しながら、きつくて地味な登りは続く。 途中、ほぼ一緒に登っていた3人組のパーティのおじさんが、私とAmieのことを写真に撮ってくれた。 今日の登りは珍しくおん君が遅れ気味。 Amieは私とおん君の間を行きつ戻りつして、彼女なりに心配(?)してくれていた。 Amieが側をちょろちょろしていてくれると、つらい登りも少しは気が紛れる。 他パーティのおじさん達も、Amieに「おまえは元気だなぁ」とか「4足爪付きだから当たり前だよ」とかいろんな事を言っているので面白い。

でも、今日もAmieは何人かの人に吠えて私たちを少し困らせた。 燧ヶ岳山頂付近の傾斜は結構あるので、そんなところで吠えて、驚いた人が足を滑らせ...とか、吠え声で雪崩を誘発...とか、なんか考え出すと、相手と気象条件次第では笑い事じゃないな、これは。 おん君はおん君で、シールだけでは直登出来ないようなきつい斜面をキックターンとカニ登りでようよう登って身体を支えているのに、上でAmieが待ちかまえていて、嬉しさのあまり前足をかけようとするAmieに突き落とされそうになり、別の意味で「勘弁してくれよ~」状態だったし...。

そうこうして登るうち、9時半に早くもお腹がすいて、昼食用に持ってきた食料は途中でさっさとお腹に収まった。

11時半近くになって山頂に到達。 しばらく休んでから、久方ぶりのテレマークで山頂の斜面を下りだす。 Amieは、私たちのあとを、ホフク前進に近い低い体勢で駆け下りてくる。 その姿は、後ろから見ると丁度子ネズミがちょろちょろ走る姿にも似て、黒いお尻がくりくり動くのが妙にかわいい。 去年の今頃、月齢4ヶ月だったAmieはきつい斜面の下りが怖くて抱きかかえられて降りた場面もあったのに、今年はどんな斜面でもバッチリだった。 もっとも今や体重30KgにもなったAmieを誰も抱えようなんて思いませんって!

2時近くに駐車場に戻り、お昼寝。 今日もまたやたら早い時間に夕食をとって、とっと寝てしまった。 さすがにAmieも疲れたらしく、珍しく大いびきで爆睡していた。

早く寝れば当然早く目が覚める。 3日の起床は5時。 起きてトイレに行く途中で、シベリアン・ハスキーを散歩させている人に出会った。 昨日も夕方Amieと駐車場をぷらぷらしていたら、Amieにそっくりの黒ラブ君がワンボックス・カーの後部座席から顔を出していたし、昨朝森の中で出会ったプードルといい、よく見ると御池の駐車場ご宿泊組の中には犬連れで来ている人も結構多い。

今日は燧裏林道をずっと行ったところにある三條の滝を目指してみることにした。

大したアップダウンもなさそうだったので、足周りは初日と同じ長靴。ちなみに私たち愛用の長靴は、磯釣り用だ(釣りの趣味はないんだけれどね)。膝下まであって、もちろん水は通さないし、スパイクピン付きなので滑らなくて、結構使える代物なのである。

軽登山靴にスパッツ装着より良い時すらあるから、お薦めの一品です。お試しあれ。

6時半に出て、三條の滝まで往復13Km。 ずっと雪の中を歩いてゆくのは思いの外疲れて戻りは大変だった。 でも、途中道を間違えて藪こぎしたりしながらたどり着いた三條の滝は、今の時期ならではの勇壮な景色を見せてくれた。 尾瀬中の雪解け水を集めた、ほとばしらんばかりの豊富な水量、滝から落ちた激流が青白く透き通る雪の壁を割って流れてゆく様は、とても感慨深かった。

...でも、三條の滝からの帰り道は、昨日の上り下りの疲れも重なったのか2人+1匹とも激しくお疲れ様状態で、文字通りとぼとぼ歩いてしまった。 特に、日頃元気坊主のAmieには珍しく疲れた様子を見せて、この日はほとんどはしゃがないし、小休止をとる度に私の腕の中で半分居眠りしそうになっていた。 駐車場に戻ったのは3時過ぎ。

ここからは後日談なのだが、翌4日に帰宅してからの丸2日間、Amieはずっと家の中で眠りこけていた。 トイレにも出たがらないし、いつもなら私の後を1日中ちょろちょろくっついて回る彼女なのに、私が呼んでもボヤンとしているだけで、動こうとしないばかりか顔を上げすらしない。
おまけに時々しつこく足を舐め回している。

ちょっと心配になって帰宅後2日目に動物病院に見せに行った。 獣医さんの話では、足の方は、雪道を歩いて何か付いたのが気になって舐めているうちにジクジクしてきたのだろう、ということ。 そして、食欲もあって、便も、体温も、脈も正常なのに元気がないのは...「犬にも過労はありますよ」ですって!!

私の所に来て以来1年2ヶ月間、下痢一つしたことのない健康優良児Amie。 ましてや、犬に、それも若い盛りの犬に、一晩寝ただけじゃ復活しないほど疲れることがあるなんて、そんなこと予想すらしなかった私は、とっても、とーっても驚いた!!
セイテンのへきれきってやつですよ、コレ。
皆さんも気をつけましょう。 犬にも過労はあるんですよ~!!

後日談の後日談。
帰宅後3日経った今日、足の方は相変わらずジクジクなんだけれど、 「元気」の方は、室内で追いかけっこをする程度に快復してきました。 ヨカッター (^_^;)。

白状しちゃうと...燧ヶ岳のきつい登りの日、私ったら自分が登りで楽するために、350mlの缶ビールとをAmieのリュックの中に忍ばせ、ちゃっかり彼女に担がせたんだけれど、それが過負荷で遠因になったのかと、密かに後ろめたい思いをしていたのよ~(ゴメンねAmie。悪いマミーを許してネ)。

記事本文おわり

旅のデータ - 1999/05/01~03 尾瀬スキー(御池~燧ヶ岳、燧裏林道~三條の滝)

御池まで(車)
宇都宮-(R119)-今市-(R121)-会津田島-(R352)-檜枝岐村-御池
檜枝岐村(七入)から御池までは雪のため冬季閉鎖。例年4月後半に開通。
御池~燧ヶ岳登山: 山頂まで4.5Km(片道)
5月初旬はまだ雪山です。
足周りの装備として、山スキーかテレマークスキー(いずれも登坂にシールが要)、あるいは登山靴+スパッツが要。
御池-(燧裏林道)-三條の滝: 6.5Km(片道)
5月初旬は雪道です。
XCスキーか登山靴+スパッツ、長靴等が要。
御池周辺のその他のエリア:
御池付近の水芭蕉は5月中旬くらい。
大杉岳、檜枝岐村からは会津駒ヶ岳等
宿泊(御池の駐車場で車中泊)
トイレ、水場あり(ただし、キャンプ場ではありません)
付近で入れる温泉・お風呂
温泉:檜枝岐村に2カ所
アルザ尾瀬の郷(露天風呂と室内プール):檜枝岐村, 温泉だけだと750円
檜枝岐観光協会:Tel. 0241-75-2432

(1999-05-03 現在)