2001/05/04 王城山登山

on 2001-05-04 | Tags: 登山, 群馬

山好きの母に誘われて

北軽井沢滞在中、山登りの大好きな母が、近くの「王城山」登山に誘ってくれた。私が車を出す代りにAmieも一緒だよと言って約束をする。母にとっては初めての犬連れ登山だ。
ガイドブックを見ると、「ひとりでも安心して登れる『日本武尊』ゆかりの信仰の山」とある。山全体が落葉樹に覆われて特に春と秋が素晴らしく、頂上からの眺めもなかなかのものらしい。帰りには近くの河原湯(かわら)温泉に寄っていこう♪

登り口から8合目まで

近場の短いコースなので、ゆっくり家を出て9時半頃登山口のある林集落に入る。登り口手前の王城神社の周りで大勢の村人達が賑々しく何か準備をしている。翌日(5月5日)神社で大祭があるらしい。彼らに駐車できるところを教わり、登山道入り口に車を路駐する。Amieのリュックには彼女のおやつとボール、母はこの山には少々不釣り合いに見える重そうなザック、私はレスキューセットとロープ、リードと飲料水、若干のお菓子が入ったヒップバックを腰につけて出発する。9時48分。

登山道入り口からしばらくは山あいの集落を抜けていく。車は通りそうになかったが、この間は念のためAmieは紐付き。登山道に入ってリードをはずし自由にしてやると、Amieはさも嬉しそうに、得意げにシッポを振って歩き出す。初めて犬と山に登る母は、それを見て「あら、この子山登りが好きだわ」と、自分の共感者ができたのを喜ぶようにつぶやいた(母は大の山好きなのだが、家族の中に彼女について行ける程の山好きがいない)。

道はよく整備されており、1合目毎に石の道標が建てられていて迷う心配もなく進んだ。あちこちに山桜やこぶし、足下には一人静やリンドウ、すみれなど花がたくさん咲いている(私は花の名前をほとんど知らないので、母に教えて貰った)。4合目あたりからラクダのこぶのように、2つ並んだ頂が見える(⇒写真)。10時22分、5合目の「傘木(からかさぎ)」と書かれた道標まで来たところで小休止にした(写真 右斜め下)。登り口からここまで約30分強。道標の上方にはみごとな唐笠松があって、ここから「傘木」の名前がきているようだ。尾根筋に出たのでちょっと見晴らしがよくなって、対岸には丸岩という名の、刈上げ頭のような不思議な岩嶺も見える。刈上げ頭は垂直の岩むき出しでとても登れる山には見えないのだけれども、母に言わせると登山道があるらしい。
[写真]4合目から望む王城山[写真]5合目傘木で一休み

ちょっと休んでから再出発。ここからは道も狭くなって傾斜も少しきつくなる。途中で何人かとすれ違うが、道が狭いので私がAmieをつかまえて脇によけて待つ。母は誰かとすれ違うたびに「何にも悪いことはしないんですよ。ただ真っ黒で大きいから怖く見えますけど(^.^)」などと、向こうが何か言う前からいちいち説明している。私は「そんな、訊ねられもしないうちから...」と口で言いつつも、内心すごく助かった。いかにも人の良さそうな年輩の母が言うと、相手に与える印象も違うみたい。彼女が丁度よいクッションになってくれたおかげで、犬は苦手というおじさんとすれ違ったときも、心配されるようなトラブルもなくやり過ごすことができた。感謝。

7合目から8合目にかけては良い感じの谷間ながら結構傾斜のある登りで、荷物の重い母は大変そうだった。ヒップバッグだけで身軽な私と、元気だけが取り柄のAmieは、先に8合目の鞍部につき、後から上がってくる母を待つ。時々Amieが母の様子を見に行っては戻ってくる。下から追いついた2人組のおじさんが、「(犬が)迎えに行くんだね」なんて言っているのが聞こえる(ふふん♪ そうなの、そうなの、私のAmie子は律儀なのよ~←カンペキ親バカモード)。

Amie、足を踏み外しあわや崖下転落

11時02分、8合目「中棚(なかだな)尾根」というところから道は2つに分岐する(写真⇒)。
[写真]8合目中棚尾根の分岐
左を行くと「ガケ下廻り」、右は「古城廻り」と書いてある。おじさん達が左を行ったのにつられて、私たちも「ガケ下廻り」を行くことにした。狭い崖下の道は所々鎖場。手の使えないAmieは大丈夫か...と思ったが、Amieにとっては私たちが感じるほど狭い道ではないらしく、平気で行ったり来たりしている。

でも、すぐ下は足がすくみそうな急勾配にえぐれたU字の谷だ。怖ろしい傾斜のきつさとは裏腹に、敷き詰められた落ち葉の熟した色合いと、瑞々しい目の覚めるような新緑が対照的で、夢のように美しい谷だ。見つめると、その美しさゆえ、傾斜のきつさゆえに吸い込まれそうになる。

不意にガザガザっという音がして振り向くと、Amieが凄い勢いで谷を駆け下りみるみる姿が見えなくなった。野ウサギでも見つけて駆けだしたかと思ったが、駆け方が尋常じゃない。そうだ、崖の崩れかけた部分を踏み抜いて、あまりの急斜面にそのまま止まれずフカフカ落ち葉の雪崩れに乗って駆け落ちていったに違いない...(@_@)って、そのまま崖下にでも転落したら...呑気じゃいられない状況に気づき、あわてて名前を呼ぶ。が、相手は人間じゃないわけでタイミング良く応える声はかえってこない。不安で青ざめる。まだ状況が正確には飲み込めていない母も、「Amieちゃぁ~ん、戻っておいで~」と、姿の見えなくなった犬を呼ぶ。

ひと呼吸、間が空いた。ザッザッと枯れ葉を蹴る音がして、幸いにも怪我一つない元気なAmieが、ひょこひょこ跳びはねるようにして谷を駆け上がってきた。よかったぁ~ \(^O^)/

今これを書いている足下で寝ているAmie。走っている夢でも見ているのか、時折寝言を言いながらヒョコヒョコ足を動かすその姿を見ながら、改めてあの時のAmieの幸運を思わずにいられない。

無事、頂上へ

ヒヤッとする場面もあったが、そこを過ぎると、ひょっこりと春うららの開けた芝生の頂上に出た。

11時20分。遠くの山々が望める山頂はいかにも平和だ。昨日の降雪で、浅間山も真っ白に雪化粧しなおした。さっき8合目付近で私たちを追い越していった2人組のおじさんが、先に着いて、シェラカップで赤ワインを一杯やりながらおしゃべりしている。私たちも腰を下ろして少し早めのお弁当にすることにした。Amieがおじさん(のチーズ)の周りをウロウロして煩いので、丸太に繋留。彼女にもおやつのガムを与える(写真⇒)。
[写真]山頂は春うららの開けた芝生の丘

しばらく休憩してから出発。程なくもう一つの山頂(王城山頂はラクダのコブ状)に着いた。ガイドブックには「視界は悪い」と紹介されていたが、山頂付近の樹木は腰の高さ程度できれいに整枝されており、下の山里や川向こうまできれいに見える。母が「こっちでお弁当にしても良かったね」と言った。

ここからは下るだけ。割と狭い尾根を辿っていくとさっき道が分かれた8合目に戻ってきた(結果から言うと、下りに使った「古城廻り」コースの方が安全だった。危なっかしい犬の時はこっちのコースで登り降りした方が良いかもしれない)。8合目からは元来た道を下る。ふもとに着く直前「カタクリ大群落」の看板に惹かれてちょっと寄り道。でも、時期が過ぎてしまったようで、名残の1、2本が咲いているばかりであった。この間、Amieは道すがら小川やちょっとした水溜まりの全てにご挨拶に行って、私たちのひんしゅくを買う。

2時頃には車に戻ってくる。「さぁ、川原湯温泉で汗でも流してから帰ろう」ということになったが、温泉街に着いてみると、運悪くゴールデンウィーク期間中につき、一般の温泉旅館はビジター受け入れをしていないし、共同温泉は駐車場が満杯。川と山に挟まれた狭い温泉街のことで、その辺に路駐するわけにもいかず、結局温泉は諦めた。Amieの顔にダニが一匹ついていたのと、R145(ロマンチック街道)戻り方面(草津側)が妙に混んでいたのも気になって早々に退散して、お・し・ま・い。

オマケ:ダニがついたらアルコール攻めで

Amieは日頃あまりダニがつかない(ここ2年ほど夏場は海ばかりだし)。生まれて3年目でまだ通算3回目のダニ除去なのです。初めての時こそ大騒ぎして動物病院に連れて行ったものだが、3回目ともなるとさすがに余裕で取ってあげられた。ダニはまだついたばかりで、ぺんぺん草の種のような平べったい形。Amieの目に近い辺りの毛の間から、その憎々しいボディーがはみ出している。ダニをアルコールで酔っぱらわせて取るのが私の常套手段だ。「待ってろよ~>ダニ」。父親の日本酒を拝借し、ガーゼに染ませてダニ君を日本酒責めにする。その後、ピンセットで除去。う~ん、今回も良い仕上がり?! ダニの身体をちぎることなく、きれいなままのお姿で取れたので、ティッシュに載せて、ちと得意げに父と母に見せてあげた。ちゃんちゃん(^^ゞ。

記事本文おわり

旅のデータ - 2001/05/04 王城山登山

王城山
標高:1,123m。群馬県長野原町所在、「日本武尊」ゆかりの信仰の山。山全体が落葉樹で構成され、新緑が(おそらく紅葉シーズンも)素晴らしい。
【アクセス】 ロマンチック街道(R145)を草津口方面から中之条方面へ走る。長野原町小倉集落への交差点を行き過ぎてすぐの左手を入る(すぐ踏切)、1Km程集落の中を上がっていく(王城神社を過ぎる)と、右手に消防車庫がありその反対側が登山道入り口。
【駐車場とトイレ、水場】 入り口付近には駐車場はないので邪魔にならないところに路駐。あるいは、1Kmほど離れたかつぬま橋JRガード下付近に5~6台停められる駐車場に停める。登山道入り口およびコース内に水場 & トイレ無し。
【2万5000図】 「長野原」
王城山(群馬県ホームページから)
王城山、長野原町に関する情報源
Tel.0279-82-2244 長野原役場企画観光課
Tel.0279-84-2047 北軽井沢観光協会
長野原町役場ホームページ
川原湯温泉(かわらゆ温泉)
http://www.kawarayu.jp/
川原湯温泉組合 Tel.0279-83-2591
ダニを取るには...をキーワードに見つけたグッドなサイト
「クッキーのわんわん生活エンジョイ日誌」:ダニの取り方の解説を読むには、Topページ → 生活スタイル → わんの夏 と辿る(※2010年現在, このサイトは閉鎖されたいるようです)

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