2004/09/04-09 南伊豆でシーカヤック(静岡県)

on 2004-09-04 | Tags: カヤック, 宿泊, 海, 車, 静岡

プロローグ

はじまりは椎名誠

きっかけは、偶然手にした椎名誠の「あやしい探検隊焚火酔虎伝」だった。椎名氏を隊長とする、酔っぱらいアウトドア・オヤジ軍団?!「あやしい探検隊」が日本のあちこちを焚火キャンプで遊び廻る旅の本。それぞれの旅は豪快というか、はちゃめちゃというか、うっかりこの本を読んでしまったがために、幾人かの著名人について私が抱いていた"知的で物静かなイメージ"はガラガラと音を立てて崩れた(爆)。

沖永良部島(おきえらぶ島:沖縄)を訪れた章で、シーカヤックが出てきた。椎名氏、カヌーイストの野田知佑氏ほか人間達はもちろん、今は亡き初代カヌー犬ガクや、2代目テツまで登場して実に楽しげなのだ。

「ヨシ、今年の夏はこれダ!」
「『う~み~は広いな、大き~いなー』と歌うだけで嬉しさの余り気が狂う愛犬Amie。コイツと遊ぶのにこれほどふさわしい遊びはないんじゃないかっ!」
恐ろしく単純な私の脳内には、椎名氏や野坂氏が私に、ガクがAmieに置き換わって、気持ちよさげに青い海の中を漂う風景ができあがっていた。

...と、いうわけでシーカヤックである。目指すは、東京からクルマで往復できてきれいな海ということで伊豆の先っぽなんである。

ワンダフルワールド

8月半ば。ネットで初心者向けシーカヤック・ツアーを検索して、『ワンダフルワールド』という所のWebサイトを見つけた。ツアーの写真が毎日のようにアップされている。楽しそうな参加者の表情、海の写真がとても印象的で即ここに決めた。

心配なのはただ一点。
「全くの初心者が、しかも大型犬なんて同伴しちゃって載せてもらえるかしらん?!」

恐る恐る問い合わせのメールを出した。
「他の参加者の同意が得られた場合」でよいので犬の同伴を許可いただきたいこと、6歳のメスでごく基本的な服従訓練はしてあること、犬用ライフジャケットは自分で用意すること、もちろんツアーを通して犬に関する責任(犬自身の事故、対人事故とも)は、飼い主である自分が持つつもりであることなどを、ちょっとドキドキしながら書いた。

翌日ワンダフルワールドから返事のメールが届いた。
「はい、OKですよ~!
わんちゃんも一緒にツアーに出る方もいらっしゃいます。」
「シングル艇はムリなので、シットオントップ艇というオープンデッキのシーカヤックをご利用頂きます。」に始まる、丁寧なツアーの案内が書かれていた。

無事AmieにOKが出た。よっしゃぁー!早速予約。ツアー参加者はトレーラーハウスに一泊2000円で泊まれるとあって、私には珍しく宿泊予約もした。返す刀でAmieのライフジャケットをネット購入し、休みまでの2週間仕事に俄然リキが入った。

9/4(土)

0時過ぎ - 東名高速道路 - 2時過ぎ 足柄S.A.(泊)- 8時頃起床 - 沼津I.C. - R1経由R136 - 修善寺から県道18号 - 戸田(へだ) 御浜岬 - 県道17 - 土肥(とい)経由 R136 - 恋人岬 - 浮島海岸 - 松崎経由 県道15号松崎街道 - 道の駅「花の三聖苑伊豆松崎」 - R414下田街道 - 下田公園 - R136 - 弓ヶ浜のみなと湯(温泉) - 多々戸海岸P(泊)

夜の東名-足柄越えに少し緊張

さて、前日は仕事がちょっと長引いて夜中の出発になった。夏場の旅は準備が簡単なのが救いだ。慣れた手つきでさっさと荷物を積み込んで、最近入手した犬用シートベルトをAmieに装着すると出発進行だ。

用賀から東名高速に乗って足柄S.A.まで。久しぶりの東名。夜中の足柄越えは、車線幅の割にカーブがきつく感じて、少し緊張した。

割とあっという間に足柄S.A.に着いて、夜中2時。クルマで寝る。期待していたS.A.の温泉は、夜11時までとのことで既に閉まった後だった。残念。

犬用シートベルト

Amieのシートベルトを長距離の旅で試すのは今日が初日だった。クルマのスペースや、夜車内で寝る都合などからずっと輸送ケージを積んでいない。たいがい一人と一匹旅なので、運転中リアシートはAmieが独り占めOKだし、仔犬の頃から運転の邪魔をしない犬だから、ケージなしでも一見ノープロブレムだ。

しかし万が一事故に巻き込まれた場合を考えると、あぶないことこの上ない。ガシャンとなった瞬間に、犬の体が運転席と助手席の間をピューっと飛んでフロントガラスを突き破る...なんて絶対想像したくない。以前強めのブレーキをかけた際に、Amieがリアシートの足元に転げ落ちそうになったことがあって、「一刻も早くAmieにシートベルトを」と危機感を強めていた。

入手したのはパッと見ただの胴輪。値段は4~5000円程だったように思う。胸部のクッションが普通の胴輪よりしっかりしており、背部に(人間用の)シートベルトに通すベルトが付いている。このタイプは、ヘッドレスト固定タイプに比べ、平常時の可動範囲が広い点が良い。瞬間的にガバッと動いてシートベルトがロック状態にならない限り、普段は今まで通りグデっとフセでいられるから拘束感は少ないようだ。

足柄S.Aのドッグラン

朝までぐっすり寝て目覚めると7時半。天気はなんとか薄曇りという感じだ。台風18号が過ぎてしばらく晴れが続いたのに、なんと私の出発日をタイミングを合わせるように秋雨前線が停滞して先行き思わしくない。次の台風も沖縄あたりに控えているらしい。八つ当たりする相手が他にいないので「Amie、おまえの日頃の行いが悪いからダ」と犬のせいにして憂さを晴らす。

Amieの排泄がてら、足柄S.A.のドッグランを偵察。レストハウスから離れた所にあって、少し探した。どうせこれから広い所で遊べるのでドッグランは遠くから確認しただけだったが、ゴミ箱があふれかえっていてちとガッカリだ。とはいえ、こういう設備が充実しつつあるのは、飼い主の一人としてありがたいと思う。
[写真]足柄S.Aのドッグラン

戸田(へだ)御浜岬

修善寺から県道を西側の海岸に抜け、戸田(へだ)の御浜岬に立ち寄る。御浜岬は、戸田の港を抱くようにすらりと延びた砂州の岬だ。この地形なら、多少台風のうねりが来ていても湾内は安全に遊べるだろうと予想した。

中腹の駐車場にクルマを停めるころ、陽が差した。駐車場から海水浴場までは歩いてすぐだ。背後に立派な松やイヌクギの林を控え、弧を描くように延びるのどかで美しい砂浜だ。晴れたら富士山が望めてどんなにかすばらしかったろう(残念)。
[写真]戸田御浜岬

まだ9月初めというのに既に海水浴場は寒村としていて、私たちには好都合だった。Amieは大喜びで何度も何度も海に飛び込んだ。遊び過ぎて、明日シーカヤックに乗る前にぐったりしちゃうんじゃないかと心配したほどよく遊んだ。向こうでレンタルボートのおじさんが、ニコニコしながらAmieの泳ぎを眺めている。

恋人岬~浮島海岸を通り下田へ

岬の先の諸口神社にお参りし、遊歩道を少し散歩した。もうお昼だ。さ、先に進もう。
海沿いを走る県道17号を土肥(とい)に向けて、R136号に合流してさらに海沿いを南下した。途中、恋人岬に立寄り、岬まで散歩。今日は天気が今ひとつで富士山の眺めは期待できず、しかも女子1人+メス一匹という色気ゼロのコンビで訪れる「恋人岬」はチトしらけた(苦笑)。

さらに南下して浮島海岸というところに立ち寄る。こぢんまりした風光明媚な浜で、ダイバー講習を受けている風の人たちが20名ほど海岸べりにいた。浜は中途半端に大きな石がごろごろだ。ビーサンだと鼻緒が切れそうになって指の股が痛い。マリンシューズとか、かかとがあるサンダルじゃないときついかも。Amieも石の間に脚を挟みそうになりながら歩いていた。ちょっとだけ遊んで退散。海岸の上部に(たぶん無料の)シャワーが2台あり、でっかい黒ラブ君が飼い主さんに身体の潮を落として貰っていた。
[写真]Amieは大好きな海で嬉々として遊んだ

松崎というナマコ壁の街で県道15号(松崎街道)に折れて下田を目指す。小雨。途中「花の三聖苑伊豆松崎」という道の駅で休憩。この道の駅には温泉がある。明るいうちに下田近辺で寝場所を探さなくちゃいけないのでここでは入浴しなかった。道の駅には「三聖会堂」「大沢学舎」という昔の学校?が移築されていて、中は郷土資料館になっていた。青々としたガーデンと、和洋折衷のアンティークな建物が印象的な個性派の道の駅だった。

過去に訪れた印象では、伊豆半島はとても広く、下田まで果てしなく遠いと感じていたが、恐らく東伊豆の海岸側を通ったからだろう(渋滞と山道)。今回は思っていたよりずっとずっとコンパクトに廻れる。4時前に下田公園に到着した。

下田公園

下田海中水族館の駐車場にクルマを停め園内をお散歩。下田海中水族館は下田公園の先端に在り、入り江を利用して、丁度海上に浮かぶ島のような格好で作られた水族館だ。水族館内には入らなかったが、ウェットスーツ姿でイルカと一緒に泳ぐ参加者たちが、海側から見えた。体験型の水族館、かなり面白そうだ。

海岸沿いの道を歩いて、海上に架けられた吊り橋を通って雁島に渡った。吊り橋は真下に海面が透いて見える。高所恐怖症気味のAmieはどうかなと思っていたら、意外と怖がらずにとっとと渡ってしまった。足を滑らせたら海に真っ逆さまという感じの絶壁の小さな島は、猫の額ほどの岩棚に釣り人が乗っかっていた。沖の方では、幕末の「黒船」を模した観光船が港に戻るところだった。

また水族館のところまで戻ってきた。入り口に、ウミガメの水槽(プール?)があり、2種類のウミガメが10匹ほど泳いでいた。水槽は、上から覗き込むこともできるし、側面が一部透明なアクリル板で水中の様子が覗けるようになっている。それが丁度Amieの目の高さにあって、時折、二重まぶたどころか四重まぶた位ありそうな眠た顔の巨大ガメがヌゥーっと通り過ぎるものだから、Amieは興味津々だ。窓に飽きると水槽の上から「コイツ何だ?!」とシッポふりふり覗き込んでいた。
[写真]Amieは初めて見るウミガメに興味津々だった

多々戸海岸

そうこうするうちに日が暮れてきた。さっさとお風呂に入って、寝場所を探さないと。
あらかじめ目星をつけていた弓ヶ浜の「みなと湯」で入浴。町営の温泉で、下賀茂温泉から引き湯しているそうだ。

お風呂から出るともう暗くなっていた。ワンダフルワールドが在るのは吉佐美大浜の近くだから、その辺で寝よう、と思っていたら、運悪くこの日は浜でイベントがあるらしく、浜近くの駐車場入り口は、交通整理のお兄さんが立っていて、とても「寝に入る」雰囲気じゃない。おまけに夕方降り出した雨が強くなり、真っ暗でどこが海岸やら周囲の様子がさっぱりつかめないので諦めた。

仕方ない。下田方面に少し戻り、多々戸海岸の駐車場にクルマを停める。雨は土砂降りになってきた。時折雷が暗い海をパパッと照らす。
「ひぃー、こんなんで明日のシーカヤック大丈夫かな~」
心配しても始まらないので、寝る。湿度が高くて寝苦しい夜だった。
日本で一番暑いのは「東京」だ、だからこっちはきっと涼しいだろうと思っていたが甘かった。雨が振りこまない程度にうすく窓を開け、それでも暑くて時々目が覚めて、ドアを開けて涼み涼み寝た。

9/5(日)

多々戸海岸P - R136 - 吉佐美ワンダフルワールド - シーカヤックツアー(R136-県道119-R136)子浦~妻良(めら) - 弓ヶ浜「休暇村南伊豆」(温泉) - ワンダフルワールド(トレーラーハウス泊)

朝、雨は止んでいた

暑いの、雷コワイのと言いながら、最終的には爆睡できちゃうところが私とAmieの得意技だ。携帯のアラーム音で目が覚めると、雨は上がっていた。シメシメ、何とか行けそうだ。

国道沿いのコンビニで朝ご飯にして、ワンダフルワールドに移動する。9月だし参加者は少ないのかと思いきや、ワンダフルワールドの周りだけクルマがいっぱい停まっていた。

クラブハウスはでっかいトレーラーハウス。アメリカの映画に出てきそうだ。南国風の開放的なウッドデッキの上に、白いテーブルや椅子が並び、端っこではゴールデンレトリバーのリッキーが常連さんらしき人たちに遊んで貰っていた。リッキーはAmieとほぼ同い年の6歳だそうだ。Amieに興味津々で「こっちおいで~」と誘ってくれるんだが、犬づきあいの下手なAmieは、関わりたくない光線出しまくり。わざと目をそらして知らんぷりを決め込んでいる(んまっ、Amieさんたらナイスガイになんて失礼な!(^^;;;)。

スポーツ保険の申し込み書に記入を済ませ、最初にツアーのビデオを見た。隣に座ったのは女性2人組さん。彼女達も今日が初体験と話していた。

石橋オーナーが「今日は半島の反対側にある子浦という所に行きます」と地図を見せてくれる。出発。他の参加者10数人はお店のワンボックス2台に分乗し、犬連れの私は自車で後をついて行く。R136号から一部抜け道を通って子浦まで約30分。

駐車場にクルマを停める。Amieにライフジャケット装着。犬用ライフジャケット、実は今日がお初だ(いつもは裸で泳いでいる)。浜に置いてある艇を海辺までみんなで運んでから、各々パドルを受け取りライフジャケットを着ける。シットオン艇に乗る私以外の人は、腰にスカートみたいなのも着けて、ミニーマウスみたいにかわいくなった。

スタッフのKさんが、ラダーの操作方法など一通り説明してくれる。今回が全く初体験の私が、艇を操りつつ犬の制御までは難しかろうということで、石橋オーナーが同乗してくださることになった。オーナーが艇を押さえてくれる間に乗り込む。

Amieは最初乗るのを嫌がった。艇を出し、泳いでついて来たところをとっつかまえて引き上げる。犬用のライフジャケットは背中に持ち手がついている。実を言うと旅行前、ライフジャケットを買うか買うまいか迷った経緯がある。「Amieはどこでも泳げるから要らないかな~」と思ったのだ。結局「万が一」を考えて購入したわけだが、Amieサイズの犬を引き上げるには必需品だったとは、この時初めて知った(買ットイテ ヨカッター(^^;; 。
[写真]初めてのシーカヤック

臆病Amie

慣れるまでしばらくは、広い海の中に(湾内だけど(^^;; )こんなちっちゃな船で出かけるなんてちょっと心細かった。しかもAmieが怖がって、どんどん私にしがみついてくるもんだから漕ぎにくいことこの上ない。湾と沖合を区切る防波堤あたりまで来て、うねりを感じる頃には、私の足の間に入り込んでコアラの赤ちゃん状態でしがみついていた(爆笑)。
パドルを動かすたびにAmieの頭にゴンゴンあたるし、しがみつくもんだから潮でAmieの毛が腕にも足にもくっついて気持ち悪い。
「コ、コラ!前向いてフセしてろっ(--#)」

波乗り

一度防波堤の外に出たが、向こう側の崖寄りはずいぶん白波が立っている。オーナーが「今日は危なくて行けないな」と言って、湾の内側に戻ることになった。今日白波が立っていた先に、洞窟とかいろいろ面白い場所があったらしい(残念)。防波堤の外から内側に戻る時、オーナーが「艇がうねりの上に乗ったら、扇風機みたいに漕ぎまくれー」と言った。タイミングよくうねりに乗ると艇が面白いようにピューっと走るそうだ。経験者の何人かは上手に波に乗って、本当にピューっと私たちを追い越していった。すごく楽しそうだ。

相変わらず怖がっていたAmieだったが、湾内に戻るあたりから徐々に慣れてきて、ようやくフセていられるようになった。でも小さな声でクークー文句を言い続けている(翌日判明したのだが、どうも泳ぎたかったらしい)。とにかく少しはまともに漕げる体勢になれた(苦笑)。

湾内の別のところで、狭い洞窟の中を抜けたりしながら、子浦のお隣の妻良港まで移動した。妻良の海岸まであと100m位の所で、もう大丈夫だろうとAmieを解放してやる。Amie、ちとへっぴり腰で飛び込む。ドボーン。艇について泳いでくる。オーナーと私がせっせと漕いでスピードを上げたら、Amieは置いて行かれると思ったのか、ピュー..ピュー..と笛が鳴る音のような悲鳴を上げながら(ボールをくわえたまま泳いでいるので声になってない)追いつこうと必死に泳いでくる様子が可笑しかった。

妻良の浜にシーカヤックを引き上げて、お昼休みになった。お弁当が配られて各々ご飯タイム。ご飯が済んでからAmieを少し泳がせる。昼休みの後は、また艇をだして湾内を巡りながら子浦の浜まで戻ってきた。Amieも随分落ち着いて乗っている...┐(´-`)┌ ヤレヤレ。

その後、弓ヶ浜の国民休暇村に移動してみんなで温泉に入ってから、夕方ワンダフルワールドに戻った。スタッフの奈々さん、Aさんが迎えてくれて、お茶を飲んでゆっくりしている間に、今日のツアーの写真を次々とプリントアウトしてみんなに配ってくれる。私とAmieの分も貰った。普段は行った先がシャッターを押してくれる人がいない山中だったり、無精してカメラを忘れがちな私ゆえ、旅先でのAmieとのツーショットがほとんどない。だからすごく嬉しくて、何度も写真を見返した。

例のウッドデッキは吹く風が気持ちよく、Amieもデッキにペタンと寝てくつろいでいる。スタッフの方はもちろん、他のお客さんもAmieに優しくしてくれるので、本当にありがたい。ここは奥まった場所で、しかも道の突き当たりなのでクルマが来ない。だから安心してAmieをノーリードにしていられた。ココ、なんだか居心地良いぞ。
[写真]ワンダフルワールドのウッドデッキで愛犬と

プチ幸せな夜

今晩はワンダフルワールドの敷地内にあるトレーラーハウスに宿泊だ。車泊の気まぐれ旅に慣れた私でも、たまには、こうしてちゃんと着替えてベッドで寝られるっつのはちと嬉しい。Amieは車泊だけど、彼女の場合は慣れないところに寝るよりはいつもの車中の方が気楽だろう(ぶっちゃけ他人事(他犬事?!)なので勝手に解釈)。

9/6(月)

吉佐美ワンダフルワールド - シーカヤックツアー(R136-県道119-R136)子浦~妻良(めら) - 下賀茂の旅館(名前失念)の温泉で入浴 - ワンダフルワールド(トレーラーハウス泊)

昨晩は、オーナーと常連さん達の鮭のちゃんちゃ焼きに混ぜて貰って賑やかに過ごした。ふぁ~、もう7時過ぎだ。おっと、早くAmieをクルマからだしてやらなきゃ(暑くてひからびちゃう)。幸い曇っていたので車内の気温は上がる前だった。クルマを開けてやると、ノリノリのご機嫌な犬が飛び出してきた。

デッキでコーヒーを沸かして簡単に朝ごはんを済ませる。足元にはべるAmieは、もうすっかりこの場の雰囲気になじんで、東京にいる時よりもノビノビしているのが見て取れる。

今日もシーカヤックだ♪8時を過ぎ、オーナーが本日の参加者のお迎えに出かける。人がだんだん増えてきた。(平日なのに結構参加者っているもんだなー。今日は月曜日だから淋しくなっちゃうのかと思ったけど賑やかに過ごせそうだ。)

昨日と同じ子浦に出かけた。台風が近づいていて、近くの吉佐美大浜のように外に開いた海岸はかなりうねりが高くなっている模様。子浦は湾が深くて半分防波堤で閉じているからか、確かにうねりは多少高くなっていたけれど、外海に比べたら静かなものだ。私たちの他にも、横浜の臨海学校の子供たちが色とりどりのシーカヤックを操って海に繰り出していく。

Amieいよいよ本領発揮

昨日は怖がってコアラの赤ちゃん状態だったAmieだが、今日はすっかり慣れて、最前席の私と後部席のオーナーの間(全部で3人座れるスペースがある)に陣取りエラそうにしている。一方飼い主の方もさじ加減がつかめてきた。ここでいう「加減」とは、湾内にいる限り、犬のことでそんなにハラハラ・ドキドキする必要はないし、海岸から遠く離れたところでもAmieはちゃんと泳いでついてくるから大丈夫ってそんな感触のことだ。

今まで海で遊ぶと言ったら、せいぜい防波堤の先からボールを投げてそこまで取りに行く程度だから、陸から離れて海の真ん中で泳がせたことなんてなかった。マリンスポーツの大先輩『素潜り犬ジェスパー(黒ラブ)』のとこのJさんに聞いたら、「海で泳がせておいて疲れたなと思ったら引き上げてやればいいんだよ、(^凹^)ガハハ」と豪快に笑っていたけど、初日は犬だけじゃなくて飼い主もちとキンチョー気味でそんな感じじゃなかったな。

本日の参加者は初体験さんが多いらしい。湾の外や洞窟はうねりが高くて危ないので、湾内をゆっくり廻るコースだった。ペースがゆっくりなので、みんなが追いつくのを待っている間(私たちの艇は、オーナーに同乗して貰っているので先頭を行くことが多かった)、Amieはずいぶん泳いで遊んだ。

艇上に飽きるとクークー鳴いてそわそわしだす。ボールを投げてやると飛び込んでしばらくその辺を泳いで廻り、泳ぎ疲れればカヤックに上がってくる。もとい、実際には這い上がろうとしてゾンビのように艇に取り付くから、私がエッコラショと引き上げてやるんだが(^^;;。

ま、とにかく。ジェスパーのとこみたいに豪快にはいかなくても、とりあえず「海で泳がせておいて疲れたなと思ったら引き上げて~」状態に少しは近づくことができて、犬も飼い主も俄然楽しくなったのだった。でも、昨日置いてきぼりにしてからかったものだから、ちょっとでも艇が離れそうになると「ちょっとちょっと、あたちを置いてどこ行く気?!」と必死の形相で泳いで戻ってくるから笑えた。
「あーあー、ちっとも飼い主を信用してないよ。マミーがおまえさんを見捨てたことなんて一度もないのに、淋しいねぇー ┐(´-`)┌」

シュノーケリング

昼休みは、妻良の堤防前のバーベキュー広場でお弁当を食べた。妻良の港には海中アスレチックというのがある。夏休みシーズンは滑り台などもあるそうだが、今はロープのネットが張られた櫓だけが残っている。その周りが浅い岩棚になっていてシュノーケリング初心者でも手軽に魚が観察できる。お昼ご飯の後、そこで私たちもシュノーケリングをした。私は足がつかない所では泳げない『ダメダメ君』ゆえ、ライフジャケットはつけたまま。潜るというよりは、水面を漂う作戦だ。アスレチックのある辺りまでAmieに引っ張って貰って楽チンに移動した(へへ、犬連れだと便利でしょ?)

岩と岩の間には、ネオンテトラを一回り大きくしたような青く光るきれいなのや、フナくらいの大きさのや、縞模様があるのやら、名前はさっぱりわからないもののたくさんの魚が泳いでいた。台風がきていなくて天気がもっと良かったらさぞ素敵だったろうと思うけど、初めて見る私には十分面白かった。

ひとしきりシュノーケリングで遊んだ後、またゆっくりペースで子浦まで漕いで戻った。この日の温泉は、下賀茂温泉の旅館で入った(旅館名失念)。塩味の温泉はポカポカとよく身体が温まる。と同時にヒリヒリする感じで自分が今日どれだけ日焼けしたか実感した(^^;;;。

静かな夜

常連さんで賑わった昨晩とうってかわってこの日の夜は静かだった。日中ツアーに参加した人たちは国民休暇村や近くのペンション泊まりだったので夜になると帰って行き、残ったのはオーナーとスタッフのKさん、水曜日まで停泊予定のOさん、と私だけだった。夜のウッドデッキで潮風に涼みながらしばらく他愛のない話をして、お休みなさ~いだ。なんでだろう?ここのデッキは本当にくつろげるなぁ。潮風が心地良いのはもちろんだけど、ボーッとしていたい人はそうしてられるし、話したい人は話せばいいし~みたいな感じが良いなぁ。

9/7(火)

吉佐美ワンダフルワールド - (R136-県道119-R136)妻良(めら)でシュノーケリング - 弓ヶ浜「休暇村南伊豆」(温泉) - ワンダフルワールド(トレーラーハウス泊)

のんびりデッキで過ごす

3日目はツアーには参加せず、午前中ワンダフルワールドの周りで暢気に過ごす。朝スコールがあったが、そのうち晴れてきた。本日のツアーは大学のセミナーのグループらしく、朝、教授が学生さんを十数名連れてきて出発まで賑やかだった。
[写真]愛車インプレッサと、宿泊したトレーラーハウス(奥)

学生さんたちが出発したあと、ワンダフルワールドの裏手から遊歩道を通って5分の吉佐美大浜までAmieと散歩した。遊歩道は1m位の高さの木道だ。遊歩道の下は湿地状になっていてカニ王国だ。たぶんこの辺の住民の何十倍もの数のちびガニがぞろぞろヨコ歩きしている。吉佐美大浜は、昨日よりは波が収まった感じだったが、相変わらず荒れ模様だ。Amieは海岸でちょっとピチャピチャやって泳いだが、危ないので遠くまでは行かせなかった。散歩から戻ってからは、スタッフの奈々さんと、雑誌社の人(取材に来ていた)と話をして過ごす。

シュノーケリング-『クマの手』との戦い?!

昼過ぎ、またシュノーケリングがしたくなった。雑誌社の人と連れだって妻良港に出かける。妻良では丁度オーナーや今朝の学生さんたちが昼休みにしているのに会った。昨日の場所で学生さんたちに混じって、シュノーケリングをする。

今日は台風の影響か、透明度が昨日よりもさらに低くて簡単には魚が見つからない。しかも!むむう。時折、いや、かなり頻繁に邪魔が入る。水面下の視界の半分を、ワサワサ動く真っ黒い『クマの手』!!

むろん伊豆の海にクマが出没するハズがなく、黒犬Amieの脚に相違ない。
「こらぁ、邪魔じゃ。私は『クマの手』じゃなくてお魚が見たいのぉー」
Amieの口からボールを奪って遠くに投げる。Amie、しばし退場。

急いで水面下に視線を戻すが、いくらもしないうちにクマ出没(うぎゃー)。
「それ、行ってこい。ター!(ボーン)」
顔を水につけたまま腕だけでボールを投げる。

嬉々として取りに行くAmie。エッサ、ホイサ(バチャバチャバチャ)。
「今だっ、どこどこ?お魚」
ぬぅーっと出たのは魚ではなく、またもや『クマの手』。

「ハグハグハグ(マミー見て見て!ボールあった!ねーねー、あたち早かったでしょー?)」
私の頭にボールをぐいぐい押しつけてくる。
「・・・・(--;」
「しばらく戻ってこなくて良いぞー。うりゃぁー」

何も知らない人達は、この光景に「愛犬と2人で楽しそうに遊んでいたねぇ。いいな~。今度はウチの犬も連れてきたいよ。」なんて言ってくれたが...ただ一人、防波堤に寝そべってみんなが遊ぶ様子を眺めていたOさんだけは、私たちのシビアな関係?!を冷静に観察していた。

夕方、ワンダフルワールドに戻ってから、Oさんは笑って言った。
「無慈悲に遠くに遠くに投げては、自分だけ(シュノーケって)楽しんでたでしょ?」
あら?あらら...すっかりお見通しでした?! (^^ゞ ガハハハ。

かわいいリッキー

この日も、静かな夜だった。人間たちが思い思いのアルコールを手にくつろぐ足元では、ワンダフルワールドの看板犬・ゴールデンレトリバーのリッキーが、Amieに「遊ぼうよー」としきりにサインを送る。それが一生懸命ですごくかわいいのだ。ご飯のお皿をくわえてグルグル回る~時々ガシャンと落としてみたりしてアピール(Amie、相変わらず目を合わさないようにしてシカト中)。「リッキー、Amieを釣るならボールの方が良いかも・・・」と言うと、今度はボールを持ってグルグル回ってアピール。(Amieチラッと見るがまた目をそらす)残念、ボールでも失敗だ。
Oさんがリッキーを引き寄せ、肩を抱きながら、「リッキー、男らしく諦めろ。な? Amieはおまえに興味ないらしいぞ」と、まるで親友か、自分の息子でも慰めるように言うものだから、周りは大いにうけた。

9/8(水)

吉佐美ワンダフルワールド - R136 - 県道16号(石廊崎経由) - 中木(イルカの養殖場) - 県道16号 - R136 - 雲見(雲見浅間神社~烏帽子山) - R136 - R1(東海道) - 箱根新道 - 小田原厚木道路 - 東名高速道路 - 帰宅

出発日の朝。今日はいよいよ台風の影響が無視できなくなってツアーはお休みらしい。今日のお客さんに連絡を済ませたオーナーもスタッフの奈々さんも、「家族と過ごす休日モード」だ。私もお昼前までデッキでのんびりさせて貰った。肩の後ろ側に感じる陽のぬくもりが気持ちいい。足元のAmieはまるで生まれた時からここの犬だったように寝そべっている。しかも、宅急便屋さんが来るとエラソーに吠えてみたり...(オイ、なんか勘違いしてるゾ。キミはここで番犬しなくていいの。迷惑だから止めなさい(-.-;

南伊豆~西伊豆経由で帰路につく

昼前。出発前にオーナーから、こんな日でも安全な湾や観光ポイントを教えて貰って、南伊豆~西伊豆経由で遊び遊び帰路についた。

途中寄った中で特に印象深かったのは雲見の海岸だ。沖合に牛着島という小さい島があるのだが、『牛』と言うよりは、『フセして、飼い主の言葉に「なぁに?」と耳を傾けるラブラドール犬』って感じなの。かわいいw(*^.^*)w 。
[写真]雲見の牛着島はフセしてちょこっと首をかしげる犬のようでかわいい

他にも、裏の浅間神社の先の烏帽子山がとにかくすばらしい。きつい石の階段を30分程登るんだけど、断崖絶壁の頂上から見渡せるのは、これぞまさに『絶景』。「もー、這ってでも登れ!」って感じなのだ。あ、ちなみにパンプスやビーサンでは危ないからスニーカー履いて登ってね。

バックミラーごしに富士山

帰りは沼津に抜けないでR1号から箱根新道~小田原厚木道路~東名と辿った。夕方にもかかわらず道はスムーズだった。5日間、天気はなんとかもったものの、遂に富士山を望める機会に恵まれなかったのだが、箱根を超える手前、夕日色のシルエットがバックミラーの中に光った。「また来いよ」と見送ってくれているかのようだった。

記事本文おわり

旅のデータ - 2004/09/04-09 南伊豆でシーカヤック(静岡県)

「あやしい探検隊焚火酔虎伝」amazonのサイトにジャンプします
椎名 誠 (著) 角川文庫 ISBN: 4041510139 (1998/10)
IZUバーチャルツアーズ>戸田御浜海水浴場
伊豆仮想旅行のページ。多くの画像を使って伊豆各地を観光案内する。
道の駅「花の三聖苑伊豆松崎」
下田海中水族館
下田公園の先端に、入り江を利用して作られた水族館。
南伊豆町観光協会
みなと湯(南伊豆町営弓ヶ浜温泉公衆浴場)
〒415-0152 静岡県賀茂郡南伊豆町湊 Tel.0558-62-0392
利用時間:9.00-20.00 (7-8月:8.00-21.00) 火曜定休(祝日の場合は翌日)
料金:大人300円、子供150円
南伊豆観光協会HP>観光案内>みなと湯
カヤックリゾート南伊豆 ワンダフルワールド
シーカヤックと宿泊で今回お世話になったところ。
〒415-0028 下田市吉佐美1889-26 Tel./Fax.0558-23-0468
代表: 石橋 三津男氏
休暇村南伊豆
ツアー初日の帰りに寄った温泉。広くてきれい。休暇村はすぐ目の前が弓ヶ浜の海が広がる。
鮭のちゃんちゃ焼き(レシピ)
ワンダフルワールドで鮭のちゃんちゃ焼きを初めて食べました。ちゃんちゃ焼きとはこんな料理です。結構豪快です。
子浦観光協会
〒415-0532 静岡県賀茂郡南伊豆町子浦7 Tel.0558-67-0861 Fax.0558-67-0434
ゆうゆうネット伊豆>雲見・烏帽子山
烏帽子山頂からの360℃のパノラマ画像が見られるサイト。

(2004-09-04 現在)